「どの絵本を選べばいいのか分からない…」
赤ちゃんのために絵本を選びたいけれど、書店や図書館に行くとたくさんの種類があって迷ってしまうこと、ありませんか?
子どもの成長は早く、月齢や年齢によって「楽しめる絵本」も少しずつ変わってきます。
でも、大丈夫。絵本選びに正解はありません。
大切なのは、「その子が楽しめるかどうか」。そして、「一緒に楽しむ時間」です。
この記事では、0~3歳の子どもに向けて、年齢ごとの発達に合った絵本の選び方や、選ぶときのポイントをわかりやすく紹介します。
初めての絵本選びに悩むママ・パパの参考になればうれしいです。
📚0~3歳の絵本選び、基本の考え方
0~3歳の子どもたちは、日々ものすごいスピードで成長しています。
言葉、感情、視覚、聴覚…すべてが「今まさに発達中」。
だからこそ、その時期の子どもたちに合った絵本を選ぶことが、絵本タイムを楽しくするポイントになります。
ここでは、年齢別の具体的な選び方の前に、まず押さえておきたい基本的な考え方を3つ紹介します。
①「大人目線」より「子どもの反応」を大切に
つい、「知育に良さそう」「ためになる本を…」と考えがちですが、最初は「内容」よりも、子どもが楽しめるかどうかが一番大事です。
気に入った絵本は、毎日でも何度でも読みたがるもの。
「またこれ?」と思っても、それは子どもにとって“お気に入りの証”なんです。
②文字より「音・リズム・くり返し」
0~3歳の時期は、目で見た色や形、耳から入る音やリズムに強く反応します。
- 「ぶーぶー」「ころころ」などの擬音語
- 「おはよう、おはよう」などのくり返し
- 「いないいない、ばあ!」のような展開
こうした“わかりやすい楽しさ”がある絵本は、飽きずに何度も楽しめます◎
③「一緒に楽しむ時間」が一番のプレゼント
絵本は、子どものためだけの時間じゃありません。
親子で一緒に声を出して笑ったり、驚いたり、リズムにのったりする時間が、子どもの心に残ります。
絵本を読んでいるときの、ママやパパの声・表情・ぬくもり。
それが子どもにとって、何よりの安心であり、学びになります。
この3つをベースにしながら、次は年齢別にどんな絵本がおすすめかを詳しく見ていきましょう◎
👶0~1歳向けの絵本の選び方(ねんね・おすわり期)
この時期の赤ちゃんは、まだ言葉の意味がわからなくても、色・音・リズム・くり返しにしっかり反応しています。
「絵本を読む=意味を教えること」ではなく、感覚を楽しむ時間としてとらえるのがコツ◎
🟡選ぶときのポイント
・コントラストがはっきりした絵本
→赤・黒・白などの強い色は、まだ視力が未発達な赤ちゃんにも見えやすいです。
・リズムや音が楽しい
→「じゃあじゃあ」「ばしゃばしゃ」など、擬音語・擬態語が豊富な絵本がぴったり。
・厚紙・布など、めくっても破れにくい素材
→手でさわったり、口に入れたりしても安心なものを選びましょう。
・1ページあたりの情報量が少ない
シンプルでわかりやすい柄・言葉の絵本が、赤ちゃんの集中力に合っています。
📖おすすめの絵本例
・『しましまぐるぐる』(かしわらあきお/学研)
視覚に訴えるはっきりした模様と居ろが特長。読み聞かせにぴったりです!
・『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこ/偕成社)
音の響きとリズムが楽しくて、何度もくり返し読みたくなります。
・『いないいないばあ』(松谷みよ子/童心社)
「いないいない…ばあ!」のくり返しが赤ちゃんに大人気。
💬ひとことアドバイス
「この本、本当にわかってるのかな?」と不安になることもあるかもしれません。
でも、赤ちゃんの表情や目の動きに注目してみてください。
目で追ったり、声を出したり、手を伸ばしたり。
それだけで立派な“絵本を楽しんでいるサイン”です◎
🚶♀️1~2歳向けの絵本の選び方(よちよち期・ことばが出はじめる時期)
1~2歳は、言葉の爆発期とも言われる時期です。
単語を少しずつ話しはじめたり、「ママ」「わんわん」など身近な言葉への反応が増えてきます。
この時期は、真似しやすい言葉・身近なテーマ・くり返し表現がキーワードです◎
🟡選ぶときのポイント
・くり返しがあるリズミカルな言葉
→予測できる展開は、子どもにとって安心感&おもしろさにつながります!
・身近なテーマの絵本
→食べ物、動物、日常の動作(おふろ・トイレ・ねんねなど)に興味深々な時期。
・感情や動きを表す表現
→「ぴょーん」「ぎゅっ」など、マネしやすくて体を使って楽しめる絵本がぴったりです。
・ページをめくる楽しさがある
→次はどうなるの?というワクワク感が少しずつ育っていきます。
📖おすすめの絵本例
・『だるまさんが』(かがくい ひろし/ブロンズ新社)
ユーモラスな展開と「だすまさんが…」のくり返しで大笑い間違いなし。
・『きんぎょがにげた』(五味太郎/福音館書店)
ページごとに「きんぎょどこ?」と探すのが楽しい、探し絵タイプ。
・『ぴょーん』(まつおか たつひで/ポプラ社)
「ぴょーん!」のタイミングで一緒にジャンプするのが楽しい一冊。
💬ひとことアドバイス
「これ読んで~!」と同じ絵本を何度も持ってくるようになったら、それはお気に入りの証拠。
同じ言葉を何度も聞くことで、言葉の音やリズムを自分の中に取り込んでいく大事なステップです◎
🧒2~3歳向けの絵本の選び方(ごっこ・おしゃべり期)
2~3歳になると、語彙も増えて会話がどんどん楽しくなってきます。
お話を理解する力や、登場人物の気持を想像する力も少しずつ育ちはじめます。
ストーリー性のある絵本や、自分と重ねられるようなテーマがぴったりです。
🟡選ぶときのポイント
・簡単なストーリーがある絵本
→物語の「はじまり→展開→おわり」があるものに興味が湧いてきます。
・主人公に感情移入しやすい
→動物や子どものキャラクターが活躍する話は、自分と重ねやすいです。
・生活習慣や社会性を描いたもの
→トイレ、イヤイヤ期、友だちとの関わり…「あるある」が絵本の中にあると安心。
・少し長めの文もOKに
→集中力が育ってくるので、ページ数が多めでも楽しめる子が増えてきます。
📖おすすめの絵本例
・『ノンタンシリーズ』(キヨノサチコ/偕成社)
お友だちや家族との関わりがテーマ。生活習慣の導入にも◎
・『おふろだいすき』(松岡享子/福音館書店)
お風呂が舞台の楽しいストーリーで、子どもも夢中に!
・『ぐりとぐら』(なかがわりえこ/福音館書店)
冒険、料理、仲間とのやりとりなど、子どもが大好きな要素がたっぷりです。
💬ひとことアドバイス
この頃になると、子どもから「これなんで?」「どうなるの?」という質問も増えてきます。
絵本を読んだあとは、「どうだった?」「どこがすき?」と話す時間を少し取ってみましょう。
絵本が“ただ読むだけのもの”から、心を通わせるコミュニケーションのツールに変わっていきます。
🌈まとめ|絵本選びに正解はない。いちばん大切なのは「一緒に楽しむ気持ち」
0~3歳の子どもたちは、それぞれのスピードで成長していきます。
言葉を話すタイミングも、興味を持つポイントも、本当にバラバラです。
だからこそ、絵本選びに“正解”なんてなくて、大切なのは「今、この子が楽しめるもの」をママ・パパと一緒に探していくことなんです。
絵本は、
✅一緒に笑うきっかけに
✅ゆっくりスキンシップできる時間に
✅子どもの世界をそっと広げる窓に
きっと、これから何度も読むなかで、お気に入りの絵本が見つかるはずです。
そしてその絵本が、“家族だけの「特別な一冊」”になっていくと思います。
まずは1冊、手にとってみてください。
一緒にページをめくる時間が、きっとかけがえのない思い出になりますように。