夜、授乳やお世話で手がいっぱいなのに、上の子が急に「抱っこして」「ママだけ見て」と甘えてきたり、夜になってぐずって寝付かないーーそんな日々、ほんとうにしんどいですよね。
眠くて余裕がないのに泣かれると、ついイライラしてしまったり、自分の対応が足りないんじゃないかと不安になることもある。
あなたのその気持ち、ひとりで抱え込む必要はありません。
上の子の「赤ちゃん返り」は、親の愛情を取り戻したい、安心したいという自然なサインです。
特に2歳差育児だと、上の子はまだ自立の途中で、下の子に注がれる時間や環境の変化を受け止めきれずに不安を表現することが多くなります。
だからと言って、全部を完璧に対応する必要はなく、ちょっとした工夫で暮らしや気持ちが楽になることがあります。
この記事では、我が家が実際に試して「効果を感じた」小さな工夫と、親として心がけてきたことを、具体例を交えてお伝えします。
すぐに試せる「毎日5分の寄り添い方」や、下の子との時間を味方につける遊び方、そしてイライラした時の気持ちの切り替え方まで、実践的にまとめました。
今つらいあなたに寄り添いながら、一緒に乗り越えるヒントを見つけられたらうれしいです。
赤ちゃん返りとは?(原因とよくある行動例)
赤ちゃん返りとは、すでに成長していた子どもが、下の子の誕生や環境の変化をきっかけに、赤ちゃんのような行動に戻ることをいいます。
特に2歳差育児の場合、上の子はまだ甘えたい盛り。
自分より小さい存在が急に家族に加わったことで、安心したい気持ちや、親の愛情を取り戻したい思いから行動に変化が出やすくなります。
よくある赤ちゃん返りの行動例
・抱っこや添い寝を強く求める
下の子を抱っこしていると「自分も!」とアピールする。
・言葉や行動が一時的に後退する
すでにできていたトイレや着替えを「できない」と言ったり、赤ちゃん言葉に戻る。
・下の子にちょっかいを出す
おもちゃを取る、泣かせるなど、注目を引くための行動。
・わざと困らせる行動をする
いたずらや甘え泣きなど、釜ってほしいサイン。
赤ちゃん返りが起きる主な原因
1.親の関心が下の子に移ったように感じる
2.生活リズムや環境の変化による不安
3.「お兄ちゃん/お姉ちゃん」としての役割へのプレッシャー
4.自分もまだ甘えたい年齢であること
赤ちゃん返りは、成長の一部であり「愛情を確かめるための自然な行動」です。
無理にやめさせようとするより、安心できる時間や接し方を工夫することで、少しずつ落ち着いていきます。
我が家が直面した赤ちゃん返りエピソード
我が家の上の子は、下の子が生まれた時2歳でした。
まだまだ甘えたい年齢で、赤ちゃん返りのサインがはっきりと表れました。
一番多かったのは、下の子のミルク(哺乳瓶)を欲しがること。
授乳やミルクの時間になると、「○○も飲む!」と主張し、哺乳瓶を持ちたがります。
最初は「もうお姉ちゃんだからね」とやんわり断っていましたが、そのたびに泣いたり怒ったり…。
結局、少しだけ飲ませてみたこともありました。
「お姉ちゃんだからダメ」と言われるより、「一緒にやってみよう」と寄り添ったほうが落ち着く場面も多かったです。
そして間により大変がったのが、トイレの後退です。
それまで自分からトイレに行き、おしっこもできていたのに、突然「トイレ行かない!」と拒否したり、おむつに戻ったり、パンツのママ失敗することも増えました。
特に「トイレイヤイヤ」が続いた時期は、毎日洗濯物の山…。
焦りやイライラで「どうしてできなくなっちゃったの?」と聞いてしまい、あとで自己嫌悪になることもありました。
このような変化は、当時の私にとって大きなストレスでしたが、今振り返ると「不安や甘えたい気持ちを表現していただけ」だったと分かります。
次の章では、そんな赤ちゃん返りにどう向き合い、乗り越えていったのか、我が家で実際に行った工夫をご紹介します。
赤ちゃん返りを乗り越えるために工夫したこと
赤ちゃん返りは「やめさせる」よりも、「安心させる」ことが大切。
とはいえ、下の子のお世話と家事で手一杯な中、上の子にじっくり時間を取るのは簡単ではありません。
そこで、我が家ではできる範囲で“無理なく”を合言葉に、次のような工夫を取り入れました。
1.上の子だけに集中する時間を毎日5~10分つくる
下の子が寝ているときや、夫や家族に預けられるタイミングで、上の子と二人きりの時間を意識的にとりました。
「絵本を一冊読む」「ギュッと抱きしめる」だけでも、上の子は満たされた表情に。
短くても“独り占め感”が安心につながります。
2.下の子のお世話を「お手伝い遊び」にする
ミルクを運んでもらう、おむつを持ってきてもらうなど、小さなお手伝いをお願いしました。
「ありがとう!助かったよ」と感謝の言葉を添えると、上の子も誇らしげ。
お世話の時間が“ママを取られる時間”から“自分も参加できる時間”に変わります。
3.「お兄ちゃん/お姉ちゃんだから」ではなく名前で呼ぶ
「お姉ちゃんだから我慢して」と言われるとプレッシャーに感じやすいので、できるだけ名前で呼び、「○○はどうしたい?」と本人の気持ちを優先しました。
これだけで「役割」ではなく「一人の子」として見てもらえている安心感が増えます。
4.特別感のある“上の子イベント”を作る
週末に夫に下の子を任せて、上の子と二人で公園やおやつ時間を楽しみました。
「今日は○○の日だよ!」と事前に伝えることで、当日までのワクワク感もプラスされます。
5.甘えたい気持ちを否定しない
哺乳瓶を欲しがったときは、一度試しに少し飲ませてみたことも。
思っていたより満足してすぐ落ち着くこともあり、「ダメ!」よりも効果的できた。
甘えたい行動を“成長の後退”ではなく、“心の充電”と捉えると、親の気持ちもラクになります。
これらを全部やる必要はありません。
できることを1つだけでも続けることで、少しづつ赤ちゃん返りは落ち着いてきます。
次の章では、こうした工夫を支えた「心の持ち方(マインド面)」についてお伝えします。
心がけてよかったこと
赤ちゃん返りへの対応は、工夫だけでなく「親の心の持ち方」もとても大事でした。
毎日続くと疲れやすく、つい上の子にイライラしたり、自分を責めてしまうこともありますよね。
そこで私が意識したのが、完璧を目指さず、“少しラクになる考え方”を持つことでした。
1.「赤ちゃん返りは一時的なもの」と知る
「どうしてまたできなくなったの?」と焦っていた私ですが、赤ちゃん返りは自然なせいちょうの一部。
“ずっと続くわけではない”と意識できたことで、気持ちが少し軽くなりました。
2.完璧に応えようとしない
上の子の要求すべてに応えるのは不可能。
「今日はこれだけはやってあげよう」と自分の中で優先順位を決めるようにしました。
少し手を抜いても、子どもはきちんと愛情を感じ取ってくれます。
3.自分のイライラを責めすぎない
泣き声に疲れてつい怒ってしまった日もありました。
でも「ダメなお母さん(お父さん)だ」と責めるより、「今日は疲れてたんだな」と受け止め直すほうが、気持ちが切り替えやすかったです。
4.家事や育児を“手放す”勇気を持つ
ご飯は簡単なもので済ませたり、洗濯物をたたまずカゴに入れるだけの日も。
「ちゃんとやらなきゃ」と思わない方が、上の子に優しく向き合える余裕が生まれました。
5.小さな“ほめ言葉”を大切にする
「ありがとう」「助かったよ」と声に出す習慣は、自分の気持ちにもプラスに。
上の子だけでなく、自分自身を「今日もよくやった」とほめることも心の支えになりました。
赤ちゃん返りの時期は、子どもにとっても親にとっても大きな試練ですが、必ず落ち着いてきます。
「大変だったけど、あのとき頑張ってよかった」と思える日が来るので、どうか無理せず、あなたのペースで乗り越えてくださいね。
赤ちゃん返りが落ち着いた今、振り返って思うこと
振り返ると、あの頃は毎日が必死で、「いつまで続くんだろう」と不安でいっぱいでした。
でも気づけば、上の子の赤ちゃん返りは少しずつ落ち着き、今では下の子におもちゃを貸してあげたり、「赤ちゃんかわいいね」と話しかけてくれるようになりました。
一番しんどかったトイレの後退も、自然とまたできるようになり、今ではほとんど困ることもありません。
「戻ってしまったように見えても、子どもはちゃんと前に進んでいたんだ」と、今ならわかります。
当時の私は「うまく対応できていない」「もっと優しくしてあげればよかった」と自分を責めることも多かったのですが、あの経験があったからこそ、上の子との絆が深まったと感じています。
小さな工夫を積み重ねた時間は、子どもの心を支えるだけでなく、親としての自信にもつながりました。
赤ちゃん返りは必ず終わりが来ます。
今、真っ最中で悩んでいるママパパへーーそうか「これは一時的なもの」「今の頑張りは必ず実になる」と信じてほしいです。
きっと数か月後、あなたも「大変だったけど、あの時期を乗り越えられた」と思える日がきます。
まとめ:赤ちゃん返りは「成長の通過点」
2歳差育児で直面することの多い赤ちゃん返り。
最初は「どうして?」「いつまで続くの?」と悩むことも多いですが、実は子どもが安心を求めるための自然な行動です。
この記事では、我が家の体験を通して、
・赤ちゃん返りでよく見られる行動や原因
・実際に大変だったエピソード(ミルクを欲しがる、トイレの後退など)
・乗り越えるために工夫したこと
・心の持ち方で楽になれたこと
をお伝えしました。
今振り返ると、赤ちゃん返りの時期は確かに大変でしたが、必ず落ち着きがやってきます。
そしてその経験は、「上の子との絆を深める時間」にもなりました。
もし今、同じように悩んでいる方がいたら、どうか「一時的なものだから大丈夫」と信じてください。
小さな工夫と、少しの気持ちの余裕で、赤ちゃん返りは必ず乗り越えられます。
あなたの育児が、少しでもラクに、そして笑顔が増える時間になりますように。
🌳おすすめ記事🌳
▶寝かしつけが苦痛だった私が、少し楽になった3つの習慣【0~3歳向け】