上の子が「イヤ!」「やだ!」と叫び、床に寝そべって泣く。
そんな中、下の子のお世話で手が離せず、「ちょっと待ってね…」と繰り返す日々。
気づけば自分までイライラしてしまい、「こんなはずじゃなかったのに」と落ち込むこと、ありませんか?
我が家も、まさにそんな毎日を過ごしていました。
2人育児の中で、上の子イヤイヤ期にどう向き合えばいいのか悩んでいたとき、救いになったのが【絵本】でした。
ただ読むだけでなく、「イヤな気持ちもわかるよ」と共感したり、「こうやって楽しくできるかも」と切り替えるきっかけにもなったり。
絵本を通して、親子の気持ちがつながった瞬間が何度もありました。
この記事では、イヤイヤ期に絵本がどんなふうに役立ったか、我が家の経験をもとにお話ししつつ、実際に“効いた”おすすめ絵本5冊をご紹介します。
毎日がちょっとラクになるヒントになれば嬉しいです。
イヤイヤ期ってどんな時期?
イヤイヤ期は、一般的に1歳半~3歳ごろに多く見られると言われています。
この時期の子どもたちは、心も体もぐんぐん成長中。
「じぶんでやりたい!」という気持ちが強くなってきて、思うようにできないと大爆発。
たとえば、
- 「服を着せようとしたら全力で拒否!」
- 「コップは青じゃなきゃダメ!」
- 「階段は全部じぶんで降りたい!でも途中で泣く…」
…と、親からすると“なんで今?”と思うような場面でも、子どもには子どもの世界があるのです。
ただ、まだ言葉ではうまく伝えられない年齢。
気持ちと行動がちぐはぐで、結果的に「イヤ!」「ダメ!」と叫ぶことで表現しています。
この“気持ちを受け止めてもらいたいけど、うまく伝えられない”という葛藤こそが、イヤイヤ期の本質。
子どもにとっては、自立への大切なステップなのです。
2人育児×イヤイヤ期のリアルと工夫
2人育児×イヤイヤ期の我が家のリアルと工夫を紹介していきます。
上の子の“こころ”に手が回らない日も…。
2人育児の大変さ。
それは、ただ人数が2倍になるという単純な話ではありません。
下の子の授乳やおむつ替えに追われる中で、上の子が「イヤ!」「見て!」と気を引こうとしてくる。
そんなとき、心に余裕がなくて、つい強い口調になってしまうことも…。
我が家でもよくありました。
下の子を抱っこしているときに限って、上の子が大泣き。
下してあげられず、「ちょっと待って!」と何度も言ううちに、どちらも泣いて、私まで涙が出そうになることもありました。
けれど、そんなときに救いになったのが【絵本の時間】でした。
我が家でうまくいった2つの工夫
2人育児の中でのイヤイヤ期、我が家でうまくいったな、と感じた時の工夫をご紹介していきます。
■工夫①上の子“優先”タイムを1日10分でも
どんなに忙しくても、下の子が寝ている間やパートナーがいるタイミングで「今だけは、あなたとだけの時間」と決めて絵本を読みました。
それだけで、上の子の安心感がぐっと変わったように感じました。
■工夫②“気持ちを切り替える絵本”を活用
泣いていたはずなのに、大好きな絵本を手にするとケロッと笑顔に。
お気に入りのキャラクターが出てくる絵本や、「イヤイヤ」な気持ちをそのまま描いた絵本は、子ども自身の気持ちを代弁してくれるようでした。
無理にしつけようとするよりも、気持ちに寄り添ってあげることが、結果的にイヤイヤの嵐を落ち着かせる近道に。
その助けになるのが、まさに“絵本”なのです。
イヤイヤ期に効果的だった絵本5選【0~3歳向け】
ここでは、イヤイヤ期の上の子に実際に読み聞かせて、気持ちの切り替えや親子のやりとりがスムーズになった絵本を5冊ご紹介します。
実際に“効いた!”我が家のお助け絵本たちです。
「ただ楽しい」だけじゃなく、“共感”や“気持ちの整理”を促してくれる絵本ばかりです。
1.『いやだいやだ』せなけいこ/福音館書店
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とにかく何でも「いやだ!」と言うルルちゃんのお話。
上の子は、最初は「ルルちゃん、やだやだだね~」と他人事のように笑っていましたが、だんだん自分と重ねて「これ、○○ちゃんといっしょだね」と言うように。
自分の感情を客観視するきっかけになった、我が家の定番絵本です。
2.『だるまさんと』かがくいひろし/ブロンズ新社
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「だ・る・ま・さ・ん・と」のリズムが楽しく、読み聞かせると、自然に体が動いて笑顔に。
上の子も下の子も大好きで、2人育児ならではの“みんなで楽しめる時間”をつくってくれた1さつです。
泣いていた上の子が、「だるまさんする~!」と気分を切り替えてくれる魔法のような絵本でした。
3.『おててがでたよ』林明子/福音館書店
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お着替えを嫌がる時期にぴったりな1冊。
「おててはどこかな?」「おててが…でたー!」と声をかけながら読むと、まるで遊びのようにスムーズに着替えができるように。
イヤなこと=楽しいことに変えてくれる、子育ての味方です。
4.『はみがきあそび』きむらゆういち/偕成社
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歯みがきを嫌がる子におすすめ!
かいじゅうさんやいぬさんと一緒に「しゃかしゃかしゃか」磨くシーンがあり、「○○もする~!」と乗ってくれることが増えました。
“遊びながらやってみる”感覚が身につく、切り替えにも最適な1冊です。
5.『ノンタン おしっこ しーしー』キヨノサチコ/偕成社
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トイレトレーニングの始まりにぴったり。
ノンタンといっしょに「しーしー」できるリズムが楽しく、実際にトイレに行くことへのハードルが下がりました。
「ノンタンもやってるから」が子どもに響く、頼れる絵本です。
絵本は“気持ちをつなぐ”ツール
「読んであげる」じゃなくて、「いっしょに感じる」ーー、イヤイヤ期に絵本がよかった理由。
それは、ただ子どもを落ち着かせるための“道具”としてではなく、親子の気持ちをつなぐ“きっかけ”になったからです。
怒りたくないのに怒ってしまったあと、泣き叫ぶ子どもをどうしていいか分からないとき、
お互いに気持ちがぶつかって、ぐったりしてしまったときーー
そんな場面でも、絵本を開くとふっと空気が変わりました。
“いま”の気持ちを受け止めてくれるような物語や、ただ楽しいだけのやりとりが、子どもにも私にもリセットの時間をくれたのです。
絵本は「こうしなさい」と教えるものではありません。
でも、子どもが自分の気持ちに気づいたり、登場人物に共感したり、親が「そうだったね」と頷くことで、“ことばにできない感情”を共有する時間が生まれます。
そして何より、
「ママ、読んで」
「これ、おもしろいね」
そんなやりとりが、また新しい親子のつながりをつくってくれました。
おわりに|今日もがんばるママパパへ
毎日、泣いたり笑ったり怒ったり。
2人育児の中で、上の子のイヤイヤに向き合うのは、想像以上にしんどいものですよね。
「どうしてこんなに怒っちゃうんだろう」
「もっと優しくできたらいいのに…」
そんなふうに、自分を責めたくなる日もあると思います。
でも、そんな中で絵本がそばにあるだけで、子どもの気持ちにそっと寄り添えたり、イライラをふっとゆるめてくれたり。
ほんの数分でも、親子の気持ちが通じ合う時間が生まれることを、私は絵本から教えてもらいました。
完璧じゃなくていい。
うまくできない日もある。
でも、「読もうか」と絵本をひらく時間が、少しだけ心のクッションになればーー
それはもう、立派な“乗り越え方”だと思います。
イヤイヤ期は永遠に続くわけじゃない。
絵本といっしょに、今日も一歩、乗り越えていけますように。
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