2人育児、毎日ほんとうにお疲れさまです。
上の子が「イヤ!」と叫んでいる間に、下の子が泣き出して、ごはんはひっくり返るし、おもちゃは散らかるし…
どんなに可愛くても、どんなに愛していても、どうしてもイライラしてしまう瞬間ってありますよね。
そんな時、私はあることに気付きました。
「絵本を読む時間」が、私自身のクールダウンにもなっていたということに。
子どもに読み聞かせながら、私も深呼吸できる。
やさしい絵やテンポのいい言葉に触れることで、張りつめていた気持ちが少しずつほぐれていくーー。
今回は、私自身が2人育児でしんどい時に、心のよりどころになった癒しの絵本5冊をご紹介します。
「また怒っちゃった…」と落ち込んだ日に、そっと開いてみてください。
2人育児、毎日イライラしちゃうのは普通です。
2人育児は、とにかく毎日が戦争。
自分のごはんもお風呂も後回しで、どちらかが鳴けばもう片方を我慢させることもある。
どんなに大事に思っていても、イライラが爆発してしまう日だってあります。
「こんなに怒るつもりじゃなかったのに」
「もっと笑顔でいたいのに」
夜になって自己嫌悪に陥ることも、私は何度もありました。
でも、それって、頑張っている証拠なんですよね。
全部うまくやろうとするからこそ、余裕がなくなってしまう。
だから私は、「クールダウンの時間」をあえてつくることにしました。
そしてその方法が、“絵本を読む”というとてもシンプルなものだったのです。
気持を整える“クールダウン読書”、我が家の絵本5選
それでは、我が家のクールダウン読書で実際に読んでよかったおすすめの絵本5選をご紹介していきます。
1.『ぺんぎんたいそう』齋藤槙(福音館書店)
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朝の支度中、上の子が「ズボンはかない!」、下の子は「だっこ~!」と泣き始めて…
「ちょっと待ってってば!!!」と怒鳴ってしまったある日、私はその場で力が抜けて座り込みました。
そんなとき、ふと思い出して開いたのがこの絵本でした。
『ぺんぎんたいそう』は、ページをめくるたび、ぺんぎんさんがゆる~く体操をしてくれる絵本です。
「くびをもばして~」「てをふって~」と、親子で一緒にまねして体を動かすうちに、自然と笑顔がこぼれてきます。
リズムのいい言葉と、ぺんぎんの表情のなんともいえないかわいらしさ。
不思議と、読み終える頃には自分の心まで軽くなっているんです。
特に、イライラしたときは「体を動かすことで気持ちを切り替える」ことがとても効果的。
怒りのエネルギーを発散しつつ、子どもと目を合わせて笑えるーー
そんな“気持ちのリセット”にぴったりの1冊です。
2.『おでかけのまえに』林明子(福音館書店)
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「早くして!」
「何回言ったらわかるの!?」
おでかけ前のドタバタって、本当に毎回バトルですよね…。
そんなある日、上の子と出かける前にぶつかってしまい、お互いにムスッとしたまま家を出ることに。
帰ってきてから気持ちがもやもやしていて、開いたのがこの絵本でした。
『おでかけのまえに』は、おでかけの前の女の子・あやこちゃんの様子が丁寧に描かれた1冊です。
お弁当を詰めてあげたり、お父さんの手伝いをしたり、さらにお着替えをして…
あやちゃん大変!と、見ているだけで「キーーッ!」となりそうな状況だけど、絵本の中のお父さんとお母さんは怒らず、やさしく対応します。
あやちゃんのお出かけを楽しみにする姿と一生懸命やろうとする姿、子どもの純粋な姿に自分の子どもの姿を重ねていました。
「なんで今こんなことするの!」じゃなくて、「そうだよね、何か理由があるんだよな」
そう思えた時、少し心がふっと緩んだんです。
イライラをぶつけてしまったあとに読みたくなる、子どもの気持ちにそっと寄り添えるようになる優しい絵本です。
3.『14ひきのこもりうた』いわむらかずお(童心社)
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「今日もいっぱい怒っちゃったな…」
寝かしつけの時間、電気を消しても頭の中はざわざわ。
子どもたちの寝顔を見ながら、自分を責めて、涙がこぼれそうになることもあります。
そんな夜に、そっと開いてみたくなるのがこの絵本です。
『14ひきのこもりうた』は、大家族のねずみたちの、夕方から眠るまでのいとなみを描いた1冊。
おかあさん、おばあさんが子守歌を歌ってくれます。
「ねむねむ どんぐり そら みあげ
ねむねむ いもむし ゆめを みる…」
繰り返されることばかりが、まるで子守歌のように、読む人の心までやさしく包んでくれます。
虫の声、木の葉の音、川のせせらぎ。
ページをめくるたびに、自然の音が耳の奥でひっそりと響いているような気がして、気付けば深呼吸している自分がいました。
「子どもを寝かせる時間」って、実は親の気持ちをととのえる時間でもあるかもしれません。
この絵本を読むと、怒りや後悔が静かにゆるんで、「明日は、もう少しやさしくできるかな」そんな気持ちに変わっていきます。
14ひきのねずみシリーズは、どのお話も癒されるのでおすすめです!
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4.『こぐまちゃんのホットケーキ』わかやまけん(こぐま社)
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朝からおもちゃをめぐってケンカ、片づけてもすぐに散らかる部屋、ごはんはひっくり返されて…
「もー!なんでこんなに大変なの!?」って爆発しそうなとき、私はキッチンにの床に座り込んで、ふとこの絵本を思い出しました。
『こぐまちゃんのホットケーキ』は、こぐまちゃんがママと一緒にホットケーキを作る様子が描かれた、誰もが一度は読んだことのあるロングセラー。
じゅっ じゅっ ぷつぷつ ぺたん ふくふく…
耳で聞くだけで心が落ち着いていくような音のリズムが、この絵本の魅力です。
絵も言葉もシンプルなのに、ページをめくるたびに、じわっと気持ちがあたたかくなってくる。
ホットケーキがふくらむように、親子の時間もふくらんでいく感じがして、「あぁ、こういう時間が大切なんだな」って思えるんです。
読み終わったあと、「一緒にホットケーキ作ろうか?」って子どもに言われたら、さっきまでのイライラが、不思議とどこかへ飛んでいってしまいます。
忙しい毎日の中で、ちょっと立ち止まって、あったかい気持ちを思い出させてくれる1冊です。
5.『ぐりとぐら』なかがわりえこ・やまわきゆりこ(福音館書店)
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家の中がとっちらかって、子どもたちはわちゃわちゃ。「片づけてってばー!」と叫んだあと、ふと静まり返った部屋にひとり。
自分の声の大きさが頭に残って、なんだか切なくなるーーそんな日、ありますよね。
そんなとき、私はちょっと立ち止まるつもりで『ぐりとぐら』を開きます。
この絵本は、森で見つけた大きなたまごを使って、ぐりとぐらがふわふわのカステラを作るおはなし。
子どもの頃に読んだ記憶がよみがえる、どこか懐かしくて、安心できる世界がそこに広がっています。
「ぼくらのなまえは ぐりとぐら」
このフレーズを声に出すだけで、ちょっと固まっていた気持ちがすっとほぐれていく。
言葉のリズム、のびやかな森の絵、みんなで仲良くカステラを食べる場面…
全部が“楽しい”に向かって心を連れて行ってくれるような、あたたかい力を持っています。
そして、「ああ、今日も子どもと一緒に、こんなふうに笑いたかったんだ」って思い出せる。
やさしさと、ちょっぴり前向きな気持ちをくれる1冊です。
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“怒っちゃったあと”でも大丈夫。絵本がくれる、やさしい時間
2人育児の日々は、想像以上にせわしなくて、余裕がどんどんなくなっていく。
子どもに怒ってしまって、自己嫌悪に沈んで、眠る前に涙がこぼれそうになることもある。
そんなときは、私は「絵本を読む」ことを自分自身への処方箋にしています。
読み聞かせって、子どもだけのためじゃなくて、ママやパパの心を落ち着ける時間にもなるんですよね。
ほんの数分、絵本を開くだけで
- 呼吸がゆっくりになる
- 子どもと自然に笑える
- がんばりすぎてた気持ちがちょっとゆるむ
そんな小さな変化が、明日を少しだけラクにしてくれます。
絵本の時間は、親子の心がそっと近づく魔法のようなひととき。
「今日も怒っちゃった…」なんて思う夜こそ、子どもと一緒に、やさしい世界を感じる時間を持ってみてくださいね。
まとめ:絵本で、心の深呼吸を。
2人育児は、どうしても自分のことが後回し。気がつけば、朝から一度も深呼吸をしていなかった…なんて日もあるかもしれません。
でも、そんな日こそ「絵本」がそばにあると、少しだけ気持ちに余白が生まれます。
言葉のリズムに耳をすませて、子どもと一緒に笑ったり、ほっとしたり。
“読む”というシンプルな行為が、心をふわっと軽くしてくれるのです。
イライラしてしまった自分も、落ち込んでいる自分も、全部まるごと受け止めながらーー
「また明日も、なんとかやっていこう」
そう思える力を、絵本は静かにくれる気がします。
大変な日々の中で、この記事で紹介した絵本たちが、あなたとお子さんの「クールダウンの時間」をそっと支えてくれますように。
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