絵本に救われた私。子どもと向き合えなかった日々と、読み聞かせがくれた変化

絵本に救われた 子育て
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子育てって、幸せなことのはずなのに。

毎日がうまくいかないことばかりで、子どもの笑顔にすら向き合えない日がありました。

寝不足、泣き声、思い通りにいかないスケジュール。

「もっと笑顔でいたい」「優しくしたい」と思っているのに、うまくできない。

そんな自分にまた落ち込んで、涙が出る日もありました。

ある日、ふと手に取った一冊の絵本。

読み聞かせなんて余裕ない、と思っていた私が、絵本を通して少しだけ変われたんです。

これは、子どもと向き合えなかった私が、絵本に救われた実体験の記録です。

同じように、子育てに悩んでいるあなたへ。

あの頃の私に伝えたい言葉を、今ここに綴ります。

育児がしんどかった頃の私

「こんなに頑張っているのに、どうして苦しいんだろう」

初めての育児。

わからないことだらけで、毎日手探りでした。

眠れない夜、泣き止まないわが子、終わらない家事…。

「もっと抱っこしてあげたいのに」「笑顔で接したいのに」

気持ちだけが空回りして、思い通りにいかない毎日にどんどん余裕がなくなっていきました。

SNSでは楽しそうな親子の写真が並ぶのに、私だけ取り残されてる気がして、誰かに助けてほしいのに、弱音を吐くこともできなくて。

特に心がつらかったのは、「子どもの目を見て話せてない自分」に気づいたとき。

目の前にいる我が子と、ちゃんと向き合えていないーーその事実に、ひどく落ち込んだのを覚えています。

毎日がただ「こなすだけ」の育児になっていて、気がついたら、自分の心がどこかに置き去りになっていました。

転機は、ある日読んだ絵本との出会い

「読んであげたつもりが、救われたのは私でした」

その日も、朝からずっとイライラしていました。

子どもがご飯を食べない、着替えを嫌がる、思い通りに進まないことばかり。

夕方、ようやく少しだけ時間が空いて、なぜかふと、本棚にあった絵本を手に取りました。

タイトルも覚えていないくらい、何気ない一冊。

でも、そのときの私は「何か」にすがるような気持ちだったのかもしれません。

絵本を読み始めると、子どもがじっとこちらを見つめてきました。

声に耳を傾け、絵に指をさし、小さく笑ったりもしてーー

「あ、ちゃんと届いているんだ」と、胸の奥がじんわりあたたかくなりました。

読み終えたとき、自分の中に少しだけ静けさが戻っていたのを覚えています。

たった数分のこと。

でもその時間が、ものすごく意味のあるものに感じられたのです。

絵本は、ただ“読んであげるもの”じゃなかった。

「子どもと向き合う」ことを、もう一度思い出させてくれるものでした。

読み聞かせがくれた3つの変化

「少しずつ、でも確かに、私の心が変わっていきました」

①子どもの目を見る時間が増えた

絵本を読むとき、自然と子どもの目を見るようになりました。

ページをめくるたび、子どもがどんな表情をしているか、どんな反応をしているか気にするようになって。

前は「早く終わらせたい」と思っていた寝かしつけも、今では「一緒にいられる貴重な時間」になりました。

子どもとの時間に、小さな温度のようなものが生まれていった気がします。

②気持ちに“余白”が生まれた

絵本の時間は、私にとっても「一呼吸おける時間」でした。

声に出して読むことで、自分の心が落ち着いていくのを感じたり、静かな絵本のリズムに、少しずつ心が整っていくような感覚がありました。

忙しい毎日の中で、“立ち止まる時間”があるだけで、こんなにも気持ちが違うんだと気づきました。

③「私なりの子育て」でいいと思えるようになった

周りと比べてばかりだった自分が、少しずつ「今の私でいいのかも」と思えるようになっていきました。

絵本を読んでいる時間は、失敗しても、怒ってしまった日でも、「今日はちゃんと向き合えた」と自分に言える、そんな安心感がありました。

完璧じゃなくてもいい。

声をかけること、ページをめくること、それだけで十分だと感じられたのは、絵本のおかげです。

子育てがつらいあなたへ。私から伝えたいこと

「がんばりすぎているあなたへ、声をかけたい」

きっとこの記事を読んでくれているあなたも、どこかで育児に行き詰まったり、自分を責めたりした経験があるのではないでしょうか。

そんなときは、ぜひ1冊の絵本を手に取ってみてください。

選ぶのは、子どもが好きな本でも、自分がなんとなく惹かれた本でも構いません。

絵本のページをめくるその時間が、きっとあなたに「ちょっと息をつける場所」をくれるはずです。

読み聞かせは、立派な子育てのひとつ。

教育じゃなくていい、成長をうながす必要もない。

そこに“あたたかな時間”があるだけで、子どもは満たされていきます

そして何より、絵本はあなたの心もそっと抱きしめてくれる存在です。

声に出して読むことで、自分の気持ちにも優しくなれる。

今日もがんばっているあなたにこそ、絵本の静かな魔法を届けたい。

それが、かつてしんどかった自分自身への、そしてあなたへのメッセージです。

私を救ってくれた絵本3選

ページをめくるたびに、私のこころがほどけていった絵本3冊を紹介します。

①『ちいさなあなたへ』

作:アリスン・マギー/絵:ピーター・レイノルズ/訳:なかがわちひろ/主婦の友社

赤ちゃんだった「あなた」が、少しずつ大きくなっていく…。

この絵本は、母親から子どもへの“想い”を静かに、そして力強く描いています。

私がこの本を初めて読んだとき、子どもをぎゅっと抱きしめたくなりました。

忙しい毎日の中で忘れていた「大切にしたい気持ち」を思い出させてくれて、その晩は久しぶりに、心から「おやすみ」と言えた気がします。

読み聞かせをしながら、自分の心もそっと癒されていく。

そんな時間をくれた1冊です。

②『あさえとちいさいいもうと』

作:筒井頼子/絵:林明子/福音館書店

お姉ちゃんの「あさえ」と、まだ小さい妹の「あやちゃん」ふたりが主人公。

ちょっと目を離した隙にいなくなってしまったあやちゃんをを探すあさえの姿が描かれています。

読みながら、思わず自分の子どもに重ねてしまいました。

「ちゃんと見てあげられているかな」「愛情、届いてるかな」って。

絵や描写がとてもリアルで、親としての不安や愛情が静かに押し寄せてきます。

子どもと向き合いたいのにうまくできなかった、あの頃の私にそっと寄り添ってくれる絵本でした。

『ちょっとだけ』

作:滝村有子/絵:鈴木永子/福音館書店

赤ちゃんが生まれて、上の子が「お姉ちゃん」になる瞬間。

「ちょっとだけ」頑張っている小さな女の子の姿が、なんともけなげで泣けてしまう1冊です。

私も下の子を出産したばかりで、上の子にがみがみしてしまう日が続いていた頃、この絵本を読んで思わず泣いてしまいました。

「甘えたいのに甘えられない気持ち」をこんなに丁寧に描いてくれている絵本があるんだ、と。

子どもを愛おしく思う気持ちと同時に、自分を少し許せる気持ちにもなれました。

✨どの絵本も、救ってくれたのは「言葉」よりも「まなざし」

絵本は、子どもに向けて読むのもだけど、読みながら救われていたのは、間違いなく“私自身”でした。

迷ったとき、苦しくなったとき、どうかあなたも一冊開いてみてください。

そこにはきっと、あなたの心をそっと包んでくれる物語が待っています。

まとめ:絵本が、私に“親になる時間”をくれた

子育ては、楽しいことばかりじゃありません。

思い通りにいかなくて、疲れて、泣きたくなる日もあります。

でも、そんなときに開いた1冊の絵本が、子どもと心を通わせるきっかけをくれました。

声に出して読むことで、子どもの目を見て、反応を感じて、「ちゃんと向き合えてる」って、少しだけ思えたのです。

絵本は、子どもの成長だけじゃなく、親である私自身を育ててくれる存在でした。

もし今、子育てがつらいと感じているならーー

どうか1冊、絵本を読んでみてください。

それは“読み聞かせ”という形の、小さな癒しになるかもしれません。

私がそうだったように、あなたの心にも、そっと光が届きますように。

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